2014年3月31日、ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)が「アクセシビリティ・サポーテッド情報:2014年3月版」を公開した。前のバージョンは、2012年9月17日に公開された2012年9月版で、約一年半ぶりの更新となった。
今回の更新は、2013年版のアクセシビリティ・サポーテッド検証結果に対応したもので、7つの達成基準に関連する実装方法についての見解が変更されているほか、表記のゆれ、データの抜け、その他データの不備を改善するなどしている。
注目すべき変更点は、7.2.4.1 ブロックスキップに関する達成基準 (等級A)に関するもので、「H69: コンテンツの各セクションの開始位置に見出し要素を提供する」の見解が、これまでの「要注意」から「達成可能」となったことである。これまでは、いわゆるスキップリンクとの併用が推奨されていたが、メインコンテンツの開始位置にある見出しをマークアップするだけでも達成基準を満たしているとみなすことができるとした。
この件について、同委員会ではパブリックコメントを募集するなどしてきたが、「ビジュアルブラウザをキーボード操作するユーザーを対象とする場合は、G1の実装を併用しても良い。ただし、当委員会で確認した範囲では、G1の実装に依存するユーザーは確認できなかった。」として、スキップリンクの提供が必ずしも必須ではないという結論に達した。