WebAIMは、2013年3月に実施した、肢体不自由のユーザーのWeb利用に関する調査結果を先頃発表した。
この調査は、肢体不自由のユーザーを対象に、障害の状況、Webアクセスに利用している環境、一般的なアクセシビリティ機能の使用状況などについて質問したものだ。肢体不自由のユーザーを対象とした調査をWebAIMが実施するのは初めてで、WebAIM以外でもこのような調査がこれまで実施されたことはないと思われるという。
有効回答数は46で、調査結果報告の中でもこの数値は充分に大きいものとはいえず、必ずしも肢体不自由のユーザー全体の状況を表しているものとはいえないとされている。
回答者の障害は多様で、22パーセントの回答者は複数の障害があるという。
Webアクセスに当たっては、53.3パーセントのユーザーが、マウスやトラックボール、支線を使ったポインティング・デバイスなど、何らかのポインティング・デバイスを使用しており、このようなデバイスを使用している多くのユーザーは、OSのマウスに関する設定を変更して使用していることも示されている。
頻繁に使用する支援技術について尋ねた設問からは、回答者の41パーセントが複数の支援技術を併用していることが示されている。
この調査ではいわゆるスキップリンクの有効性についても尋ねている。この設問に対する回答では、31.6パーセントが「非常に有用」、28.9パーセントが「ある程度有用」としている。また、マウスではなくキーボードを使用しているユーザーにスキップリンクを有用だとする意見が多い傾向があるという。
同調査結果は、WebAIMのホームページで全文を閲覧することができる。