[ニュース] W3CのHTMLワーキンググループが、main要素をHTML 5.1のEditor's Draftに追加

2013年1月16日

投稿者:植木 真(インフォアクシア)

1月16日付で更新された、W3CのHTMLワーキンググループによる「HTML 5.1 Nightly」のEditor's Draftに、新たにmain要素が追加された。ブラウザや支援技術などのユーザーエージェントには、このmain要素をサポートすることが強く推奨されている。

このmain要素は、HTMLドキュメントにおけるメインコンテンツの開始位置と終了位置を示すための要素として提案されていたもの。メインコンテンツとは、そのHTMLドキュメントに固有のコンテンツのことで、main要素は一つのHTMLドキュメントにつき一回のみ使用できるとされている。

また、メインコンテンツは、複数のウェブページで繰り返されているグローバルナビゲーションなどのリンク、コピーライト情報、サイトのロゴ、検索フォームなどを除いたものとされており、main要素は、article要素、aside要素、footer要素、header要素、そしてnav要素の子要素とすることはできない。

注記として、キーボード操作によるナビゲーションをサポートするユーザーエージェント(ブラウザや支援技術)には、main要素を用いたナビゲーション機能を提供することが強く推奨されており、それによってmain要素の開始タグ位置へ移動した後にフォーカスが移動する先は、メインコンテンツ内にある最初のフォーカス可能な要素(リンクやフォーム・コントロールなど)としている。

これは、キーボード操作しているユーザーにとっては、ヘッダーやナビゲーションのリンクなどのブロックをスキップするメカニズムになるとされており、この機能がユーザーエージェントに実装されれば、JIS X 8341-3:2010の「7.2.4.1 ブロックスキップに関する達成基準」(WCAG 2.0では "2.4.1 Bypass Blocks")を満たすことのできる実装方法としても用いることができるようになるかもしれない。

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