[サイトワールド 2012] KGS、Windows CEベースの点字PDAを開発中

2012年11月 2日

投稿者:中根雅文

視覚障害者向け総合イベント、サイトワールド 2012が、11月1日から3日まで、東京のすみだ産業会館サンライズホールで開催されている。KGSの展示ブースで、現在開発中の点字PDAの新製品について話を聞いた。

KGSで現在開発を進めている新製品は、16マスの点字ディスプレイと6点入力キーを備えたWindows CEベースのPDAだという。

既存のブレイルメモ・シリーズとの大きな違いは、日本語のテキストファイルを扱うことができること、スピーカーを内蔵し、音声出力機能を搭載していることだろう。これにより、6点入力での漢字仮名交じりの文書作成が可能になる。また、Windows CEベースであるため、機能拡張を容易に行うことができるようになると予想される。

展示されているモックアップには、RJ-45(いわゆる有線LAN端子)、USB Aコネクター、USB Bシリーズのコネクター (ミニBまたはマイクロB、正確なところは未確認)、外部ディスプレイ接続用のコネクター(規格は不明)が搭載されており、Bluetoothのモジュールも内蔵する予定だということだ。なお、Wi-Fiは内蔵しないという。

モックアップのサイズはブレイルメモポケットよりも一回り大きいA5判程度という印象だったが、メジャーなどを持ち合わせていなかったため正確なところは不明だ。

形状で特筆すべき点は、薄型の本体ではあるが本体前面に操作キーが配置されており、親指を使った操作ができる点だろう。また、搭載されているキーは、ストロークがそれほど深くない印象のものだ。実際に動作するわけではないモックアップに触れての印象ではあるが、普段ブレイルメモポケットを使っている筆者には、ブレイルメモポケットよりも入力しやすそうな印象だった。

バッテリーには現在ブレイルメモポケットで使われているものを3個使い、10時間程度の駆動時間の確保を目指すということだ。

この点字PDAは、現在2013年夏頃の発売を目標に開発が進められており、価格については未定だということだ。

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