先頃、Twitterがtwitter.comのアクセシビリティーを改善するための専門のチームを立ち上げたことが分かった。Twitter Accessibility TeamのTodd Kloots氏がTwitterの公式ブログに最近のアクセシビリティー関連の取り組みと共に紹介している。
同ブログ記事によると、この3ヶ月程度の間に、twitter.comのキーボード操作に対する改善が施されたという。
具体的には、キーボードで操作した場合に、例えばタブキーでツイート中のリンクへフォーカスを映すことが難しかった問題が解決された他、スクリーン・リーダーでキーボード・ショートカットを使ってツイートを読む場合に、選択されたツイートが正しく読み上げられない問題が解決されているという。
前者の問題は、ツイート中の投稿者へのリンクや、含まれるURLをクリックしたいような場合にタブキーを押すと、フォーカスがページのまったく別の部分に移動してしまうという問題だ。この問題については、現在選択されている項目のtabindexを-1に設定することによって解決するようにしたという。
後者の問題については、これまでJキーやKキーで前後のツイートに移動した場合、視覚的にはフォーカスが移動しているように見えたが、スクリーン・リーダーはこれを適切に認識できなかったという問題だ。これについても、tabindexを-1にすることによって、現在選択されているツイートがDOMレベルでフォーカスを受け取るようになり、スクリーン・リーダーがこれを正しく読み上げるようになったという。
同ブログ記事では、これらの問題について、実際にどのように改善されたのかを示す動画も公開されている。
筆者も実際に簡単に試してみたところ、Windows 8上のJAWS 14とFirefox 23でショートカットキーを使ったタイムラインの読み上げが正しく実行できることを確認した。しかし、NVDA 2013.1.1jpとFirefox、JAWS 14とIE 10、NVDA 2013.1.1jpとIE 10に関しては、筆者の環境では正しい動作を確認できなかった。なお、ショートカットキーを利用するためには、Web閲覧のための仮想バッファー機能を向こうにする必要がある。 (JAWSではINS+Z、NVDAではNVDA+SPCで切り替えられる。)
また、同ブログ記事では、Twitter Accessibility Teamの公式アカウント、@a11yteamが開設されたことも発表されている。
なお、Marco Zehe氏のブログ投稿によると、このブログ記事を投稿したTodd Kloots氏は、以前Yahoo!でWebアクセシビリティーに関する取り組みを進めていた人物だという。