メルマガ第4号を発行しました!

こんにちは! 
「AccSellメールマガジン」第4号が発行されました!

第4号の内容は

[連載] 中根雅文の「全盲のコンピューター利用に関する四方山話」
第4回:点字を書く方法
[連載] 植木 真の「JIS X 8341-3:2010 『逆引き』徹底解説」
第4回:JIS X 8341-3:2010 入門 <その4> 企画・設計から運用まで
[連載] 辻 勝利の「Life with 支援技術」
第3回:より早く目的を達成するために

の3本です!

また文字数の記録更新をしています(汗)
さー!今号もチラ見せをしちゃいます!

[連載] 辻 勝利の「Life with 支援技術」
第3回: より早く目的を達成するために

前回は、私が音の思い出を残すために使用しているSoundCloudについて、iPhoneアプリがVoiceOver利用者にも便利に使用できることをお話ししました。前回も触れましたが、SoundCloudはWebからも操作できますが、私はiPhoneアプリを使ったほうが操作が楽だと感じています。たとえば、以下のようにやりたいことがあらかじめ決まっている場合がそうです。

  • 録音したい音に遭遇する
  • アプリを起動する
  • 録音ボタンを押して記録を開始する
  • 録音を終了する
  • 音のタイトルや共有方法などを指定して保存する

私は、SoundCloudのWebサイトにアクセスしてこのような作業を行うとき、より詳細な設定ができる反面操作がやや複雑だと感じています。実は、このような事例はほかにもあって、場合によってはWebサイトで作業するよりも、iPhone向けの専用アプリで作業したほうが簡単に目的を達成できることがいくつかあります。専用アプリに表示される情報は、iPhoneで利用しやすいように最適化されており、VoiceOverを使っている私も同じようにその最適化された情報を利用できるからです。今回は、そのような事例をいくつか紹介したいと思います。

TwitterやFacebookを使用する

おそらく、多くの皆さんがTwitterやFacebookを利用するときに何らかの専用アプリを使用していらっしゃるのではないかと思いますが、私も目的に応じていくつかのアプリを使い分けています。特にTwitterを利用するためのアプリは種類が豊富で、VoiceOverの利用者もいくつかの選択肢の中から自分の目的に合ったものを選択できます。

TweetList for iPhoneはその一つで、タイムラインの発言を読んだり自分で発言を投稿するなど、さまざまな作業をVoiceOverの音声で確認しながら行うことができます。特に私は、発言を読んでいるときにその投稿日時もいっしょに確認できるところが気に入っています。

Facebookは多機能であることから、スクリーン・リーダーを使って利用しづらいコンテンツの一つです。AccSellクリッピングの記事でも紹介されているとおり、Facebookのアクセシビリティチームがサイトのアクセシビリティを高める活動をしているようですが、Demonstration of how Facebook is read by a screen readerという動画で紹介されているように、スクリーン・リーダーの利用者は探している情報になかなかたどり着けないのが現状です。

余談ですが、私はFacebookページにスクリーン・リーダーを使ってアクセスした場合、たとえばタイムラインを読もうとしてページ内を動き回った結果、情報にたどり着く前に自分が何をしようとしていたのかを忘れてしまうようなことが少なくありません。たいていの場合、その原因はメインのコンテンツよりも先に読み上げられる広告の文言に心を奪われてしまうから、なのですが・・・。

そこで私は、複数の専用アプリを用途に応じて使い分けています。Facebook公式アプリの最新版ではアクセシビリティ機能が向上したのでそれを使用することもできますし、タイムラインを読むときにはVoicebook VOというVoiceOver利用者向けのアプリを使用することもできます。

ショッピングサイトを使用する

ショッピングサイトのAmazonは、iPhone向けのアプリを使用することで、VoiceOverを使って快適に利用できるようになります。私は特に、商品の詳細ページの情報が整理されていてわかりやすいところが気に入っています。

近所のお店にご飯などの注文ができる出前館も、iPhone向けのアプリを使用することで楽に注文を完了させることができます。

メディアを再生する

YouTubeで動画を再生する場合も、Webサイトを使用するよりもiPhoneなどのデバイス向けに開発されたYouTube専用アプリを使ったほうが簡単にコンテンツを再生できるように感じています。同じような例として、GyaOでのコンテンツの再生も、GyaO!専用アプリの方が情報がシンプルに表示されるので便利だと感じています。

今回ご紹介した例のように、VoiceOverの利用者は用途に応じて専用アプリを使用することで、より早く、そしてより効率よく情報にアクセスできることがあります。場合によっては、Webサイトが利用しづらいためにサービスそのものの利用をあきらめていたようなものでも、専用アプリを使用することで利用できるようなケースもあります。

私はこれからも、iPhoneを生活を便利にするための支援技術として有効に活用していきたいと思っています。iPhoneのVoiceOverは、特別にインストールなどの作業をしなくともiOSに最初から導入されているスクリーン・リーダーで、どなたにも試していただくことができます。使い方を覚えるのは少し大変ですが、皆さんもぜひ、普段使っているWebサイトやアプリがどのように読み上げられるか試してみてくださいね。

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