米Appleは、現地時間28日、iOS 6.1ソフトウェア・アップデートの提供を開始した。iPhone (3GS, 4, 4S, 5)、iPad (第3世代および第4世代)、iPad mini、iPad 2とiPod Touch (第4世代および第5世代) に対応している。
Appleの発表によると、iOS 6.1では4つの機能が更新され、多数のセキュリティー上の問題が解決されているという。また、公式発表では言及されていないが、視覚障害者向けのアクセシビリティー機能であるVoiceOverに関する問題の修正も確認されている。
Apple製品に関する視覚障害者向けの情報サイトAppleVisに掲載された情報によると、iOS 6.0で正しく動作しなくなっていた画像へのラベル付けの機能が修正されていること、カレンダーでその日に登録されている予定があってもその数を読み上げない問題が修正されていることなどが確認されているという。また、一部の古い機種でVoiceOver利用時のパフォーマンスの改善を確認できた他、いくつかの修正が確認されているという。
AppleVisに掲載されている情報では触れられていないが、筆者がiPhone 4Sで確認したところ、iOS 6.0以降で発生していた、日本語環境のVoiceOverにおける全角英数字の読み上げに関する問題も修正されている模様だ。この問題は、日本語の音声合成エンジンを使っている場合に、全角の英数字の読み上げが日本語の音声合成エンジンで行われないというものだ。全角の英数字を読み上げる時だけ中国語と思われる音声合成エンジンに切り替わってしまうため、時刻、住所、日付など、肝心な情報を理解できないという状況だったが、iOS 6.1ではこの問題は修正されているようだ。
ただし、上下フリックで1文字ずつ読み上げさせる場合、全角英字については読み上げられるが、全角数字についてはなにも発声しないという現象を確認した。
一方、点字入力機能付きの点字ディスプレイを接続した場合の日本語環境における動作だが、ブレイルセンスU2とiPod Touch (第5世代) で確認したところ、特に変化は見られなかった。