こんにちは!
2013年最初の「AccSellメールマガジン」第9号が発行されました!
第9号の内容は
- [連載] 中根雅文の「全盲のコンピューター利用に関する四方山話」
- 第9回:VDM100の読み上げ機能の進化とメモリー消費
- [連載] 植木 真の「JIS X 8341-3:2010 『逆引き』徹底解説」
- 第9回:JIS X 8341-3:2010 実践 <その1> コーディング、言語、ページタイトル
- [トピックス] スキップリンクは本当に必要なのか?
の3本です!
今月は前回よりもちょっぴりスリムな気がしないでもないような。でも読み応えたっぷりです!
もちろん今号のチラ見せもありますよ!それは以下からどうぞ。
[連載]中根雅文の「全盲のコンピュータ利用に関する四方山話」
第9回: VDM100の読み上げ機能の進化とメモリー消費新年明けましておめでとうございます。本年もこの連載、このメールマガジン、そしてAccSellをよろしくお願いします。
前回はPC9801上のMS-DOS用のスクリーン・リーダー、VDM100の基本的な動作や機能について紹介しました。その後PC9801+MS-DOSという組み合わせは90年代の半ば頃まで、日本では広く使われ続けた環境でした。この数年間に、MS-DOSのバージョンも変わりましたし、パソコンの使われ方も徐々に変化していたと思います。大きな変化の一つは、CPUの高速化やメモリー容量の増加、ハードディスクの普及といった、ハードウェアの進化によるものでした。今回は、主にメモリー容量に関連する部分に注目し、引き続きVDM100について紹介します。
初めて買ったパソコン
僕がVDM100を使うようになった1989年頃、僕は学校にあるパソコンでいろいろと試していたというのは前回までにも触れた通りです。当時はまだ一部の物好きな生徒が使っていただけのこのパソコンでしたが、徐々にこのパソコンを使う人も増えてきて、使いたい時に必ず使えるというわけではないような状況になってきていました。その一方で、試してみたいこと、使ってみたいソフトウェアは増える一方でしたので、確か1990年の秋頃に、僕はとうとう初めてパソコンを買うことを決意しました。
初めて買った (といっても僕自身の微々たる貯金と親からの多大な援助によるものなので、「買ってもらった」という方が正確ですが) は、PC9801NSという、80386SXを搭載したノートパソコンでした。CPUのクロック周波数は12Mhz、今とは単位が違いますね。 (笑) メイン・メモリーは640kB、RAMディスクとしても利用できる拡張RAMが1.25MB搭載されたノートパソコンでした。20MBのハードディスクを搭載したモデルもありましたが、高くて手が出ませんでしたので、僕が買ったのはハードディスクはないモデルでした。 (この頃はまだハードディスクが搭載されていないのが当たり前でした。)音声合成装置は、VSS300を購入しました。これで心置きなく、いろいろと試してみることができるようになりました。
メモリー不足との戦い
前述の通り、PC9801NSの搭載メモリー容量は、メイン・メモリー640kBと、RAMディスクとしても利用できる拡張メモリー1.25MBの併せておよそ1.9MBでした。今となっては笑ってしまうような少なさですが、この頃は拡張メモリーとして使えるRAMが標準搭載されていない機種も多かった時代でした。実際、僕が初めて一太郎 (Version 2) を使った時も、VDM100を組み込み、漢字変換のATOK5を組み込み、一太郎を起動しても、まだメモリーには余裕があったようです。つまり、640kBのメイン・メモリーに納まっていたのです。
ところが、アプリケーションの高機能化に伴って、640kBをめいっぱい使うようなアプリケーションが増えてきました。VDM100もそれなりにメモリーを消費するソフトウェアですから、VDM100を組み込んだ状況でアプリケーションを起動すると、「メモリーが足りません」というようなメッセージが表示されて、アプリケーションが起動しないというような現象が頻発するようになりました。ATOK6と一太郎のVersion 3を使用する場合も例外ではありませんでした。
つづきはメルマガで……。