メルマガ第56号を発行しました!

こんにちは!2014年12月24日(水)にAccSellメール・マガジン第56号を発行しました!

[連載]中根雅文の「全盲のコンピューター利用に関する四方山話」
第55回: Webアクセシビリティーを取り巻く国内の動向 (2)
[連載]植木 真の「こんなブログ記事見つけました!」
第14回: I wish you all a Merry Christmas and a very Happy New Year!

今年最後のAccSellメール・マガジンです。今年も本当にありがとうございました!
2015年もAccSellをどうぞよろしくお願いいたします!!

[連載]植木 真の「こんなブログ記事見つけました!」
第14回: I wish you all a Merry Christmas and a very Happy New Year!

今日はクリスマスイヴ。何を書こうかなと思ったのですが、前回ご紹介した「Web Accessibility Advent Calendar 2014」で後半もなかなか読みごたえのあるエントリーが続いていますので、その後半をご紹介していこうと思います。前回に引き続き、思ったことを思いつくまま書きながら、ご紹介してまいります。

12/11「受託制作とアクセシビリティ | position: absolute;」maeponさん

これと全く同じような話では当然ないのですが、ソースコードは自分たちがコントロールできる範囲ではあるので、最終的にはガイドラインにも準拠できていないし、アクセシビリティという観点からは評価の難しい成果物と言われるケースでも、現実的に取り込めるところからはじめていくということかなと。

受託制作が中心で、多段下請けの最下流であることも多いものの、それでも可能な範囲で少しでもアクセシビリティを確保するように努めていこうという筆者のmaeponさん。制作者の皆さんの中でも、同じような立場でお仕事されている方のほうが多いですよね、きっと。

たしかに、そういう状況では全てのことはできないかもしれませんし、そこは大きなジレンマを感じますよね。でも、アクセシビリティは "All or Nothing" ではないですし、「でも、どこか何かが一歩進んでいるはずです。」と書かれている通りだと思いました。

アクセシビリティに限らず、何でもそうだと思いますが、完璧じゃないと無意味だってことはないですよね。自分にできることを一つでも多く実践することによって、より多くの人がストレスなく利用できるようになるのではないでしょうか。

12/12「個人的「WAI-ARIA 元年」に感じたこと - Website Usability Info」caztchaさん

今年もいくつかのウェブサイト設計案件で、アクセシビリティの改善に関わることができました。特に今年は、実際のプロジェクトで WAI-ARIA を採り入れる機会があり、個人的に「WAI-ARIA 元年」だったな...と思います。

ありゃ〜(ARIA)イイね、でおなじみの「WAI-ARIA」。前回もこの「WAI-ARIA」をテーマにした記事を紹介しましたよね。

筆者のcaztchaさんは「WAI-ARIA 元年」だったと書かれていますが、たしかにワタクシも今年はWAI-ARIAを実装する案件が増えてきたなという印象があります。よくあるのは、タブパネルやモーダルダイアログあたりでしょうか。

モーダルダイアログなんかは、キーボードだけで操作してみると、ありゃりゃ〜ってことが多いです。そんなときによく紹介しているのが、The Incredible Accessible Modal Window, Version 2で、セミナーなんかでもいつも紹介しています。

「WAI-ARIA」は、スクリーンリーダー対応やキーボード操作対応に主眼を置いている感がありますが、コンテンツを「マシンリーダブル」にするという点がやはりポイントですよね。

また、WAI-ARIAを実装したウィジェットは、これまでにはなかったキー操作を必要とするので、これからしばらくの間は、利用するユーザーもその操作方法を学習する必要がありそうです。場合によっては、ツールチップなどを使って、キーボードでの操作方法を説明してあげたほうがよいかもしれません。もちろん、そのツールチップは、キーボード操作時に表示されるようにしないとですね。

12/13「【SVGアクセシビリティ】グラフィックスをアクセシブルにする方法 - E-riverstyle Vanguard」Minoru Hayakawaさん

SVGは、グラフィックスをアクセシブルにする機能があります。
ひとつの機能は、拡大してもグラフィックスがぼやけないことです。グラフィックスの中にテキスト情報があった場合に拡大してもぼやけないので、読みにくくなることはありません。
もうひとつの機能は、グラフィックスにテキスト情報を付与できることです。

WAI-ARIAと並んで、しっかり勉強しなくては!と思っているのが、このSVGです。そういう意味で、このMinoru Hayakawaさんの記事はとても分かりやすくて勉強になりました。

SVGの代替テキストや代替コンテンツを提供するものとして、text要素、title要素、そしてdesc要素が紹介されています。そして、現時点ではまだスクリーンリーダーによるサポートが十分ではないということで、WAI-ARIAを併用する方法も紹介されています。

この記事で実践されているように、しばらくはスクリーンリーダーで実際に検証しながら実装していく必要がありそうですね。視覚障害者の携帯電話・スマートフォン・タブレット・パソコン利用状況調査2013で、国内シェアが圧倒的に多いとされているPC-Talkerによるサポートが進むことを期待したいですね。

12/14「情報活用度という点からWebアクセシビリティを考えてみる - Liner Note」Hashimoto Naokiさん

内容が良くても、きちんとマークアップされていなければうまく活用されない。一方でマークアップが適切でアクセシブルになっていても活用されないこともある。うまく情報を届ける届け方が大事で、これらを踏まえて達成レベルとして少し整理してみました

という要約で始まるHashimoto Naokiさんの記事。ユニークな切り口で、なるほどなあと思いました。

Webアクセシビリティの達成レベルには、まず「人間が読める(Human Reachable)」、次に「機械が内容に即して適切に処理できる(Machine Readable)」、そして「生活の中で活用される(Reachable as a service)」という3つのレベルがあるのではないかと書かれています。

特に、最後の「生活の中で活用される(Reachable as a service)」というのは、WCAG 2.0やJIS X 8341-3の達成基準ではカバーされていない部分です。ガイドラインに準拠することが目的ではないですから、ここまできちんと考えて、コンテンツの企画や設計をしないといけないですよね。

つづきはメルマガで……。

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