World Wide Web Consortium (W3C) のWeb Accessibility Initiative (WAI) は7月11日に、WCAG 2.0の2つの関連文書を更新し、新たに1つの関連文書の草案を公開し、これらの文書への意見募集を開始した。
今回更新されたのは、Techniques for WCAG 2.0とUnderstanding WCAG 2.0の2つの文書だ。これらの文書は、Web関連技術の変化などに対応するために、定期的に見直しが行われ更新されており、今回の更新もその一環だ。
Understanding WCAG 2.0には、新たにUnderstanding Techniques for WCAG Success Criteriaという項が追加され、WAIが示す実装方法はあくまでも参考情報であり、WCAG 2.0に適合するために必須の条件ではないことが明記されている。
また、WAIは新たに"Guidance on Applying WCAG 2.0 to Non-Web Information and Communications Technologies (WCAG2ICT)"という文書の草案を公開した。この文書は、WCAG 2.0の考え方、ガイドラインや達成基準を、Web以外の情報通信技術 (ICT) 、特にWeb技術を用いていない文書やソフトウェアに適用するための参考情報を示している。
具体的には、WCAG 2.0はWebブラウザーなどユーザー・エージェントの存在を前提としているが、Web技術を用いないICTにWCAG 2.0が示す考え方を適用する場合に、達成基準などをどのように解釈すべきかといった点について検討した結果がまとめられているという。
W3C WAIでは、これら3文書に対する意見を8月15日まで募集している。意見は、WCAG2ICTについては public-wcag2ict-comments@w3.org 宛のメールで、他2つの文書については専用のフォームまたはメールで受け付けられている。
関連リンク
- Techniques for WCAG 2.0 Editor's Draft (2013年7月11日版)
- Understanding WCAG 2.0 Editor's Draft (2013年7月11日版)
- Guidance on Applying WCAG 2.0 to Non-Web Information and Communications Technologies (WCAG2ICT) W3C Working Draft (2013年7月11日版)
- Techniques for WCAG 2.0に関する意見提出フォーム
- Understanding WCAG 2.0に関する意見提出フォーム
- Techniques for WCAG 2.0およびUnderstanding WCAG 2.0更新に関する、WAIのShawn Henry氏によるブログ記事