2014年7月10日付で、「Website Accessibility Conformance Evaluation Methodology (WCAG-EM) 1.0」がW3Cワーキンググループ・ノートとして公開された。W3C勧告の「WCAG 2.0」の関連文書として作成されたもので、ウェブサイトが「WCAG 2.0」に準拠しているかどうかを評価する手法を文書化している。
同文書によれば、「WCAG 2.0」の個々の達成基準のチェック方法ではなく、ウェブサイトの評価や診断を行う際のプロセス全体について、その進め方をまとめている。「WCAG 2.0」自体には、このあたりの記述はほとんどないため、それを補う目的で作成された。
内容としては、評価プロセスを次の5つのステップに分けて、推奨ポイントを挙げている
- 対象範囲を定める
- 対象サイトの全体を把握する
- サンプルページを選定する
- サンプルページを検証する
- 結果をレポートする
ただし、この「WCAG EM 1.0」はW3Cワーキンググループ・ノートという位置付けであり、「WCAG 2.0」のようにW3C勧告ではないので、これに沿うことは「WCAG 2.0」に準拠する上での要求事項ではない。あくまでも、推奨できる方法の一つという位置付けとなっている。