メルマガ第61号を発行しました!

こんにちは!2015年3月11日(水)にAccSellメール・マガジン第61号を発行しました!

[連載]中根雅文の「全盲のコンピューター利用に関する四方山話」
第60回: 英語圏のWindows用スクリーン・リーダー
[連載]植木 真の「こんなブログ記事見つけました!」
第19回: CSUN 2015 参加速報レポート

なんやかんやでAccSellメール・マガジンも61号です。中根の四方山話もAccSellのポットキャストではおなじみのJAWS(ジョーズ)の話が登場します。植木はアメリカで開催されたアクセシビリティのカンファレンスCSUN(シーサン)でのレポートです。盲導犬とは仲良くなれたのかなぁ・・・

[連載]中根雅文の「全盲のコンピュータ利用に関する四方山話」
第60回: 英語圏のWindows用スクリーン・リーダー

「そろそろWindowsの話を書こう」と思ったのが連載第41回を書いた時でしたが、その後話があっちに行ったりこっちに来たりしているうちに、ほぼ1年が経過してしまいました。前回、ようやく僕がWindows環境を持ち歩くようになった話にたどり着いたわけですが、視覚障碍者、特に全盲の視覚障碍者のWindows利用に関して語る上で避けて通れない、スクリーン・リーダーJAWSの話をほとんどしていませんでした。

ということで今回は、1990年代半ば頃の、JAWSを初めとした英語圏のスクリーン・リーダーについてお話しします。

英語圏のWindows用スクリーン・リーダー

連載第41回でも紹介しましたが、英語圏でWindows用のスクリーン・リーダーが登場したのは意外に早い時期で、1990年代の前半にはいくつかの製品がありました。今思い出せるだけでも1990年代半ば頃には、Syntha-Voice Computers社 (カナダ) のSlimware Window Bridge、Biolink Computer Research And Development社 (カナダ) のProTalk for Windows、Berkeley Systems社 (アメリカ) のoutSPOKEN for Windows、Dolphin Computer Access社 (イギリス) のHal、Artic Technologies社 (アメリカ) のWinVision、TeleSensory社 (アメリカ) のScreenPower for Windows、MicroTalk社 (アメリカ) のASAW、Henter-Joyce社 (アメリカ) のJAWS for Windows、GW Micro社 (アメリカ) のWindow-Eyes、Blazie Engineering社 (アメリカ) のWindow Masterなどがありました。

ただ、これらの中で今でも存在するのは、おそらくJAWS for Windows、Window-EyesとSuperNova (Halから派生)ぐらいだと思います。また、TeleSensory、Blazie EngineeringとHenter-Joyceは、今はFreedom Scientificになっていますし、その他の会社の多くは姿を消しています。

この中で最も古いWindows用のスクリーン・リーダーは、おそらくWindow Bridgeでした。カナダの2社以外は、いずれもDOSのスクリーン・リーダーを開発していた会社で、それぞれDOS時代からのユーザーがいたために、どのスクリーン・リーダーにもそれなりのユーザーがいました。ただ、1990年代半ば時点では、どうやら特定のスクリーン・リーダーが突出したシェアーを持っていたわけではなかったようです。

そんな中、Windows用スクリーン・リーダーの中では後発といえるJAWS for Windowsが、1990年代の中頃に登場しました。正確なところは分かりませんが、最近Freedom Scientificが「20周年」というフレーズを多用していますので、おそらくJAWS for Windowsが登場したのは1995年のことだったのだと思います。 (僕が見たメッセージには、単に20周年と書かれていただけでなにが20周年なのかははっきりしなかったのですが、Freedom Scientificという会社が登場したのはもう数年後のことだったと思いますので、たぶんJAWS for Windowsが20周年なのだと思います。)

JAWS for Windows (以下JAWS) が登場すると、どういうわけだか多くのユーザーがJAWSを使うようになりました。おそらくDOSでのシェアーがそれなりに高かったことが要因なのではないかという気がしますが、詳しいところは分かりません。今も残っているWindows用のスクリーン・リーダーを見ると、どれもDOS時代にそれなりの数のユーザーがいた製品ですので、おそらくこの推測はそれほど的外れなものではないのだと思います。ちなみに、Window-Eyesが登場したのはたぶんJAWSよりももう少し後で、その結果シェアー獲得においてスタート・ダッシュに失敗した、という感じになってしまったのではないかと思います。

ともあれ、1990年代中頃以降、少なくとも北米ではJAWSのユーザーがどんどんと増えていった印象です。

JAWSの特徴

僕自身は、1990年代に存在したWindows用スクリーン・リーダーの中ではJAWS以外にほとんど触れたことがないので、これも正確なところは分からないのですが、JAWSの特徴は、おそらく以下の2点だったのではないかと思います。

つづきはメルマガで……。

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