こんにちは!2014年10月8日(水)にAccSellメール・マガジン第51号を発行しました!
- [連載]中根雅文の「全盲のコンピューター利用に関する四方山話」
- 第50回:オフ・スクリーン・モデル
- [不定期連載]植木 真の「こんなブログ記事見つけました!」
- 第9回:無料で使えるツールを使って、アクセシビリティをチェック(前編)
AccSellマニアな方々にはさらに楽しんでいただける内容になっているかと!
[連載]中根雅文の「全盲のコンピュータ利用に関する四方山話」
第50回: オフ・スクリーン・モデル僕がWindowsを使うようになったのは1990年代後半のことでしたが、連載第41回でも少し触れたように、GUIに対応するスクリーン・リーダーの開発は、欧米を中心に1990年頃から進められていました。その実現のために、「オフ・スクリーン・モデル (Off-Screen Model)」という手法が考え出され、以降Windowsを初めとするGUIに対応するスクリーン・リーダーを考える上で必須の考え方となりました。今回は、このオフ・スクリーン・モデルについて簡単に紹介します。
※以下の説明はかなり大ざっぱなものですので、必ずしも正確ではない点も含まれていると思います。この連載をお読みいただいている方の中には、このあたり、筆者よりも詳しい方もいらっしゃるかと思いますが、その点考慮してお読みください。 (不正確甚だしい部分があればご指摘ください。)
オフ・スクリーンとオン・スクリーン
オフ・スクリーン・モデルがあるのだから、オン・スクリーン・モデルというのもあるのだろうと考える方も多いかもしれません。僕自身は、実際に「オン・スクリーン・モデル」という言葉を聞いたことはないのですが、考え方としてオフ・スクリーン・モデルの対になるものならば存在しました。MS-DOSのスクリーン・リーダーで、画面表示の内容をユーザーに伝えるために用いられていた手法です。オフ・スクリーン・モデルを説明する前に、まずはその対照となる考え方について紹介しておきましょう。
MS-DOSのスクリーン・リーダーの仕組み
MS-DOSの場合、コンピューターのメモリーの中で、Text VRAMと呼ばれる領域にテキストを書き込むことで、画面表示が実現されていました。MS-DOSの画面表示は、普通は半角で80桁×25行と決まっていましたし、1度に画面表示を行うアプリケーションは通常は1つだけでしたから、このような方式でのテキスト表示のの制御が可能でした。
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