メルマガ第2号を発行しました!

こんにちは! 
「AccSellメールマガジン」第2号が発行されました!

第2号の内容は

[連載] 中根雅文の「全盲のコンピューター利用に関する四方山話」
第2回: 点字ってどんな文字?
[連載] 植木 真の「JIS X 8341-3:2010 『逆引き』徹底解説」
第2回:JIS X 8341-3:2010 入門 <その2> 引用規格と用語定義
[新連載]辻 勝利の「Life with 支援技術」
第1回: 見えるラジオってありましたよね?

の3本です!

第2号は第1号よりさらにボリューミーなので、チラ見せしちゃいます!

[連載] 植木 真の「JIS X 8341-3:2010 『逆引き』徹底解説」
第2回:JIS X 8341-3:2010 入門 <その2> 引用規格と用語定義

まず、前回のおさらいも兼ねて、JIS X 8341-3:2010 の目次を見てみましょう。

  • 序文
  • 1 適用範囲
  • 2 引用規格
  • 3 用語及び定義
  • 4 ウェブコンテンツのアクセシビリティ達成等級
  • 5 一般的原則
  • 6 ウェブアクセシビリティの確保・向上に関する要件
  • 7 ウェブコンテンツに関する要件
  • 8 試験方法
  • 附属書A(参考)この規格を満たすウェブコンテンツ技術及びその実装方法の選び方
  • 附属書B(参考)WCAG 2.0 との整合性
  • 附属書C(参考)JIS X 8341-3:2004 とJIS X 8341-3:2010 との比較
  • 附属書D(参考)参考文献
  • 解説

前回は「その1:序文と適用範囲」ということで、JIS X 8341-3の大前提のようなお話でしたね。シカーモ! 初回から4,000字超えという大ボリュームでお届けしました。

ちなみに、目次にある「1 適用範囲」の「1」は、JISの用語では「箇条1」といいます。「箇条」と書いて、「かじょう」と読みます。例えば、「2 引用規格」は「箇条2 引用規格」となります。あまり聞きなれない言葉ですが、JISの説明をする際には、この「箇条」という言葉が出てきます。この機会に覚えておいてくださいね。

では、第2回の今回は「その2:引用規格と用語定義」です。

■引用規格

「2 引用規格」ですが、この箇条は JIS X 8341-3:2010 が参照している規格の一覧です。

といっても、ここで挙げられているのは、「JIS X 8341-1:2010 高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス-第1部:共通指針」だけ。この「JIS X 8341-1」というのは、JIS X 8341-3と同じシリーズの規格です。

その名称に「共通指針」とあるように、あらゆる「情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス」に共通する指針で、個々の規格が存在しない場合にはこの共通指針を参照することになります。

ちなみに、X 8341シリーズには、JIS X 8341-3のウェブコンテンツ以外に、次のような規格もあります。

  • JIS X 8341-2(第2部:情報処理装置)[対象:PC(ハードウェア、ソフトウェア) 、ディスプレイ、スキャナ、プリンタ、ATM端末、KIOSK端末など)
  • JIS X 8341-4(第4部:電気通信機器)[対象:固定電話機、携帯電話機、ファクシミリ、テレビ電話等]
  • JIS X 8341-5(第5部:事務機器)[対象:オフィス用の複写機,複合機及びページプリンタなど]

ここで頭の片隅に入れておきたいのは、「JIS X 8341-1っていうのがあるんだ!」、「ウェブコンテンツ以外にもアクセシビリティのJISがあるんだね!」ということだけでOKです。

■用語及び定義

さて、みんなが見逃してしまいがちなのですが、意外と重要なのが「3 用語及び定義」です。「7 ウェブコンテンツに関する要件」をはじめとして、JIS X 8341-3:2010で使用されている用語の用語集みたいな箇条です。

JIS X 8341-3:2010は、W3Cの WCAG 2.0 をベースにして作成されています。特に「7 ウェブコンテンツに関する要件」は、WCAG 2.0の達成基準をそのまま日本語訳したものです。ですから、そこで使われている用語の定義は、WCAG 2.0のものをそのまま使用していることになります。

実は一般的な用語でも、独自に定義されているものがあったりするのです。そのため、ここで定義されている用語の意味を理解していないために、達成基準の意図を読み違えてしまう人が少なくありません。要注意ですよ~!

で、このWCAG 2.0の達成基準というのが実に厄介でして...。原文は英語で書かれているわけですが、とても日本語訳しづらい英文なのです。英語圏の専門家の間ですら、理解しづらいという定評があるくらいですから...。

「JIS X 8341-3:2010は読んでも分からない!」と多くの方がおっしゃる原因は、そこにあります。そこで、ここでは「3 用語及び定義」にある用語の中から、特にコレだけは最低限知っておきたい用語を幾つかピックアップして解説していくことにします。

■用語1. 「ウェブページ」

3.1.3 ウェブページ(Web page)
単一のURI からHTTP で得たリソース(埋め込まれていないリソース)と,ユーザエージェントがこのリソースと一緒にレンダリングすることを意図したりレンダリングに用いたりするその他のリソース(埋め込まれているリソース)とを合わせたもの。

<引用元: JIS X 8341-3:2010 「3.1 ウェブ全般に関する用語及び定義」より>

静的なウェブページであれば、ブラウザであるURIを指定して表示されたウェブページが、そのまま「ウェブページ」です。

ここで気をつけたいのは、見た目には画面が変わっているんだけど、URIがそのままという場合です。いわゆる、ウェブアプリケーションとよばれるものがその代表格。画面が切り替わっていても、URIが同一であれば、それは一つの「ウェブページ」とみなされることを覚えておいてください。

つづきはメルマガで・・・

チラ見せはここまで(^^)
でもこれ本当にチラ見せなんです。実際のメルマガの分量といったらほんとうにもう!

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