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こんにちは!2018年6月13日(水)にメール・マガジン第139号を発行しました!

[レポート]技研公開2018
中根雅文
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「WCAG 2.1」の巻

[レポート]技研公開2018

今回は、いつもの連載をお休みして、先月末に開催されたNHK放送技術研究所 (NHK技研) のオープン・キャンパス・イベント「技研公開2018」のレポートをお届けします。

「技研公開」とは

「技研公開」とは、先述のとおり、NHK技研が毎年この時期に開催するオープン・キャンパス・イベントで、同研究所で行われている様々な研究について直接研究者から話を聞ける、興味がある人にとっては非常に面白いイベントです。一口に「放送技術」といってもその内容は多岐にわたり、番組を届けるための電波関連技術、撮影技術に関するもの、音声制作に関するもの、インターネット配信に関するものなどなど様々です。展示一覧をご覧になれば、その多様さがお分かりいただけると思います。

今年もこの技研公開が去る5月24日から27日にかけて開催され、僕は25日の午後に見学 (というか見物?) に行ってきました。いろいろあった展示の中で、特に印象に残ったものについて紹介します。

ロボット実況

まず最初に紹介するのは、スポーツ中継の実況音声を自動的に生成する「ロボット実況」です。この取り組みは、去年の技研公開で紹介され、今年行われた平昌オリンピック・パラリンピックの際に実証実験も行われました。AccSellでも、技研公開2017のレポート (第115号掲載)今年4月に配信したポッドキャスト第137回で取り上げています。

上記の昨年のレポートにも書きましたが、すごく簡単にいってしまえば、これは時々刻々と提供される競技データを用意しておいたテンプレートに当てはめて合成音声による実況を精製するというものです。

昨年はその仕組みについて紹介されていただけだったと思いますが、今年は実際に平昌オリンピックのカーリングの試合にロボット実況を付与した様子を紹介していました。数十秒程度聴いただけですが、思っていたよりもずっと自然な実況という印象でした。比較的質が高い合成音声を使っているということも大きいのだとは思いますが、実況の内容も含めて、違和感がないものになっているなという印象でした。

カーリングの場合、1投ごとに試合が止まりますし、試合が動いている間もそれほど激しい動きがあるわけでもないですので、ロボット実況は比較的付けやすいのかなという気がしました。一方で例えばアイスホッケーのような競技の場合は、早い変化が多く、切れ目が少なく、また複数箇所で起こっていることを伝えないといけない場合もあったりするでしょうから、おそらく競技データだけから実況を生成するのはかなり難しいのではないかという印象を受けました。

ここまで紹介したロボット実況は、アナウンサーによる実況がない場合を想定しているものでしたが、このブースでは、もう1つ興味深い取り組みが紹介されていました。それは、一般に放送されているアナウンサーによる実況があるコンテンツにおいて、ロボット実況を使って情報を補おうというアプローチです。

つづきはメルマガで……。

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