メルマガ第120号を発行しました!

こんにちは!2017年8月23日(水)にAccSellメール・マガジン第120号を発行しました!

[連載]植木 真の「こんなブログ記事見つけました!」
第63回: 定性的ユーザビリティテストのタスクの改善:防ぎたい間違い・トップ10
[寄稿]スマホアプリで色彩感を取り戻す
高橋 倫花

[連載]植木 真の「こんなブログ記事見つけました!」
第63回: 定性的ユーザビリティテストのタスクの改善:防ぎたい間違い・トップ10

ユーザビリティテストの結果を大きく左右する「タスク」

さて、今回はこちらの記事を一緒に読んでみましょう。

ユーザビリティテストを行うときに準備するモノといえば、会場、テスター、そしてタスクというのが3大アイテムといってもよいでしょう。

まず、会場。予算が潤沢で本格的にキッチリやるというのであれば、マジックミラー付きの専門的なテストルームをレンタルすることもありえますが、数名が入れる程度の会議室があればテスト自体は実施できるので、会場を確保することはそんなに難しくはないでしょう。

次に、テスター。モニターとか、被験者と呼ぶこともあるようですが、つまり、ユーザビリティテストに協力してくれる人のことで、テストの対象となるウェブサイトやウェブサービス、アプリケーションの想定ユーザー層の属性に合致している人を探すということですね。その案件に少しでも関わっている人は、それだけでバイアスがかかってしまうので、テスターに適しているとはいえません。

このテスター募集については、ケースバイケースです。想定するユーザー層によっては、人数を確保するのに時間がかかってしまうこともありえます。

そして、最後が今回の記事のテーマでもあるタスク。ユーザビリティテストは、テスターの人たちに実際に操作をしてもらい、その様子を観察することによってUIやインタラクション、画面遷移などの問題点を抽出するわけですが、タスクは一言で言うと「テスターの人たちに実際にやってみてもらうこと」でしょうか。

例えば、ショッピングサイトなら「○○○を探して、購入してみてください」とか、保険会社のサイトなら「新しく出た○○○の保険の資料を取り寄せてみてください」とか、そういうものを指します。

では、この記事ではタスクを作成するときのポイントを10個挙げていますので、順を追って見ていきましょう。

1. 行き先をユーザーに説明してしまう

タスクのゴール:支店検索ツールを利用する(ラベルは「Find a Branch」(:支店を検索する))
ユーザーを誘導しているタスクの例:最寄りの支店を検索して、その支店の明日の開店時間を確認してください(Find a branch near you and see when it is open tomorrow.)。
改善例:最も行きやすい場所にある銀行の明日の開店時間は何時ですか(When is the bank location that's most convenient to you open tomorrow?)。

まず一つめは、ウェブページで使用している文言を使わないこと。この例では「支店を検索する」という文言がラベルとして使われていて、それと同じ「支店を検索」という文言を使ってしまっている例が「ユーザーを誘導しているタスクの例」として挙げられています。

これ、注意しないと、ついやってしまうんですよね...。タスクは、テストを始めるときに説明したり、テスターさんに読んでもらったりしますが、そのときに耳に残ったワードやフレーズが邪魔をしてしまうというわけです。

2. やるべきことをユーザーに説明してしまう

タスクのゴール:コンサルティングサービスの料金を確認する
作り込みすぎているタスクの例:コンサルティングサービスについての情報を見つけて、あなたとあなたの会社についての詳しい状況を提示し、料金についてコンサルタントと話し合う時間を設定してください。
改善例:コンサルティング料金がいくらかを調べてください。

「作り込みすぎているタスクの例」だと、これからどういう流れで何をするのかが予想出来てしまいますね。このへんはサジ加減が難しいのですが、ある程度は具体的でなければいけませんし、かつシンプルで余計な情報を与えすぎないことがポイントです。

3. 時期が外れたタスクを作成してしまう

タスクのゴール:スポーツチームの得点を確認する(このテストは2月に実施されたものとする。米国では、野球のシーズンは4月から10月、ホッケーのシーズンは10月から4月である)
時期外れになっているタスクの例:野球チームのCubsの最新の試合の結果について調べてください。
改善例:ホッケーチームのBlackhawksの最新の試合の結果について調べてください。

何事も「旬」が大事ってことですね。つまり、リアリティのあるタスクにしましょうということです。特に、この「時期外れになっているタスクの例」のように、時期、タイミングや季節などが関係するタスクの場合は要注意です。

どんなタスクでも、リアリティが薄ければ薄いほど、そのユーザビリティテストによる調査結果の信用度はどうしても低下してしまいます。

つづきはメルマガで……。

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