こんにちは!2017年3月22日(水)にAccSellメール・マガジン第110号を発行しました!
- [連載]植木 真の「こんなブログ記事見つけました!」
- 第58回: 「CSUN 2017」に行ってきました!
- [寄稿]KIMINOTE 新作完成
- 伊敷 政英
[連載]植木 真の「こんなブログ記事見つけました!」
第58回: 「CSUN 2017」に行ってきました!アクセシビリティをテーマにした世界最大級のカンファレンス「CSUN」
2月~3月にかけてのこの時期、毎年恒例でアメリカのサンディエゴで開催される「CSUN」というカンファレンスをご存知でしょうか。AccSellのポッドキャストなどでも紹介したことがあるので、このメルマガの読者の皆さんならご存知の方も多いことでしょう。
この「CSUN」、カンファレンスを主催しているカリフォルニア州立大学ノースリッジ校(California State University, Northridge)の頭文字をとったもので、いわばカンファレンスの通称です。
その正式名称が実は今年から変わりました。昨年までは「International Technology and Persons with Disabilities Conference」というのが正式な名称で、テクノロジーと障害者をテーマにした国際カンファレンスということだったのですが、今年から「CSUN Assistive Technology Conference」となりました。
とはいえ、カンファレンス自体は昨年までと特に何かが変わったということはなく、いつもの「CSUN」という感じでした。あ、ハッシュタグが昨年までは「#CSUN16」だったのが、今年から「#CSUNATC17」になったことくらいでしょうか。このハッシュタグ、3文字も増えたので実は不評だったんですが(苦笑)
ということで、私自身は今年で13年連続13回目となった「CSUN」。記憶が曖昧にならないうちに、このメルマガの連載の場を借りて、レポートしておきたいと思います。
プレカンファレンスからスタート!
カンファレンス自体は、毎年火曜日の夕方から始まるキーノートスピーチから幕を開けて、水曜日~金曜日までの3日間、数えきれないくらいのセッションと展示ホールが同時進行するのが本番という感じです。
で、月曜日と火曜日にプレカンファレンスと称して、いくつかのワークショップやトレーニングなどのセッションがあります。毎年、時差ボケの解消と英語漬けのウォーミングアップとして、このプレカンファレンスから参加するようにしています。
今年は、月曜日に開催された「Inclusive Design Fundamentals for Web and Mobile」に参加しました。丸一日のワークショップで、どちらかというと初心者向けの内容で、ウェブコンテンツのアクセシビリティを確保する基本となるポイントを網羅した内容でした。
このワークショップでは、全部で10個くらいのポイントを解説してくれたのですが、1つのポイントを解説し終えると、グループワークの課題が用意されていて、出席者同士がペアになってディスカッションするのを繰り返すという進行でした。
自分の英語力でディスカッションできるか最初は不安でしたが、ペアになったタイの女性がゆっくり話してくれたので、無事に全ての課題をクリアすることができました :-)
本番の3日間は今年もあっという間に終了
さて、カンファレンスは水曜日からが本番。セッションのスケジュール一覧をご覧いただければお分かりいただけますが、金曜日までの3日間、朝8時~夕方5時までセッションがビッシリ。もちろん、出たいセッションの全てに出るのは不可能ですが、今年も実にいろいろなテーマのセッションがありました。
印象に残ったことの一つに、ゲームをテーマにしたセッションが多かったことが挙げられます。ただ、結局どれも出ることができなかったんですけど(汗)
公開されたセッションのスライドは、例えば「CSUN 2017 Megalist of Presentation Resources for Digital Professionals」などでリストにしてまとめられています。
火曜日の夕方に行われたキーノートセッションで、今年はとにかく参加者が多いという話があったんですが、たしかに例年よりも参加者数が多くて会場全体が賑わっていた印象があります。
そして、正直に言いましょう。今年は、あまりセッションに参加できませんでした!
自分のセッションの準備に追われたりしていたというのもあるんですが、いろいろな人とミーティングしたりしていて、セッションに参加したり、展示ブースを見て回ったりするのは二の次という感じになってしまいました。あと、金曜日は二日酔いで朝起きられなかったというのは内緒です :-)
ま、いろいろな人と直接顔を合わせて話ができるというのも「CSUN」の魅力の一つなので、それはそれで楽しかったですし、非常に有意義な3日間でした。
今年はセッションにも登壇!
今年で13回目の参加となる「CSUN」でしたが、今年はセッションにもエントリーして登壇してきました。昨年はミツエーリンクスの木達さんとの合同セッションだったのですが、今年は一人でトライしました。「CSUN」でセッションに登壇するのは、これが5回目。1人でやるのは、ちょうど10年ぶりで2回目のことでした。
セッションのタイトルは「Designing Accessible Web Content for Older Users」。ということで、シニアユーザーによるユーザビリティテストの経験をシェアする内容でした。「障害者」や「支援技術」をメインテーマにしたカンファレンスですが、あえて少し違う視点をとりいれてみました。
セッションは木曜日の午後だったのですが、同じ時間帯に毎年大人気の「Viking and Lumberjack」という2人組のセッションやアマゾン、SVGのセッションなどがあったので、きっと数えられるくらいしか来てくれないだろうと思っていたのですが...。
前のセッションが終わって、ノートPCをプロジェクタにつないでセッティングしていると、部屋には参加者が2人(笑) やっぱりなあ...と思いながら、マイクチェックなどをしていると、少しずつ人が増えてきました。そして、セッションが始まる直前になると、約80席くらいの部屋はほぼ満席の状態に!
実は、今年は年度末の忙しさがハンパなく、昨年と比べるとセッションの準備が全然できていなかったのです。スライドも当日の午前中にようやく完成したという状態で、きっと参加者は少ないだろうし、何とかなるだろうとタカをくくっていたのでした。
ところが、気がつけばほぼ満席。いやあ、開始数分前になって、異常に緊張してしまいました。海外のカンファレンスやセミナーに参加したことのある方ならご存知だと思いますが、みんな自分の好きなタイミングでドンドン質問してくるのです。もちろん、みんな英語で。うわ、どうしよう...。やばいな...。
でも、おかげさまで無事に終わりました。皆さん、カタカナ英語の日本人に気を遣ってくれたのか、途中で質問してセッションを中断させることもなく(笑)、途中で仕込んでおいた小ネタにもちゃんと笑ってくれたし、カルーセル(carousel)の発音も優しく教えてくれたりして。ちなみに、英語では「カラセル」みたいな発音でした。
最後は大きな拍手もしてもらい、頭の中が真っ白になったのも良い経験でした。終わった後もたくさんの人たちが声をかけに来てくれて、10名近くの人が質問や感想を聞かせてくれました。
このセッションの内容は、4月21日(金曜日)にミツエーリンクスさんが都内で開催する「CSUN 2017 参加報告セミナー」で再演させていただく予定になっています。今年は、この「CSUN」に初めて参加したサイボウズの小林さんとコンセントの秋山さんも加わって、ミツエーリンクスの木達さんと私の4名でお届けします。参加無料ですので、ご興味のある方はお早めにお申し込みを!
アクセシブルなカラオケ大会
最後に、この「CSUN」では夜にもいろいろなパーティーが開かれます。そこで知り合いが知り合いを紹介してくれたりして、そこでまた顔見知りが増えていったりするんですが、その中でYouTubeでも一部公開されているカラオケ大会をご紹介しておきましょう。
つづきはメルマガで……。