こんにちは!2017年3月8日(水)にAccSellメール・マガジン第109号を発行しました!
- [連載]中根雅文の「全盲のコンピューター利用に関する四方山話」
- 第99回: WindowsのタッチUI
- [寄稿]Webアクセシビリティについて専門学校で教えるということ
- 澤田 望
[連載]中根雅文の「全盲のコンピューター利用に関する四方山話」
第99回: WindowsのタッチUI連載第90回 (第93号掲載) から全回まで、iOSやAndroidの視覚障害者向け機能について紹介してきました。iPhone 3gsが登場するまで、視覚障害者が使うのは不可能だと多くの人が思っていたタッチUIが、工夫次第ではそれなり以上に使えるものにできることを、AndroidやiOSは示してくれました。
一方、タッチUIとは無縁だと思われていたWindowsの世界でも、Windows 8以降、ハードウェアが対応していればタッチUIが使えるようになったことは、皆さんもご存じだと思います。
今回は、WindowsのタッチUIとスクリーン・リーダーについて紹介します。
WindowsのタッチUIとスクリーン・リーダー
WindowsのタッチUIは、あくまでも僕の印象ですが、晴眼者には大して歓迎されていないような気がします。たぶんそれほど便利ではないのでしょう。元々キーボードとマウスを前提に作られているOS上で、やはりキーボードとマウスを前提に作られているアプリケーションを使うわけですから、まあ無理はないことだなあとも思います。
ただ、適切に作られたものであれば、ドラッグ・アンド・ドロップが楽とか、マウス・カーソルを見失っても画面に触れればすぐにそこにマウス・カーソルが現れるから便利とか、そういった声は聞いたことはあります。このあたりは、僕にはあまり関係ないのですが、もしかするとロービジョンのユーザーには便利な点かも知れません。
Windowsの場合、ハードウェアが対応していなければタッチUIは使えないわけで、タッチUIの使用を前提とした設計にはなっていません。ですから、視覚障害の有無にかかわらず、タッチUIを使いたくない人は使わなくても全く困らないようになっています。また、各種スクリーン・リーダーもタッチUIへの対応がそれほど早くなかったため、視覚障害があるユーザーでタッチUIを積極的に使おうという人はそれほど多くなかったように思います。
スクリーン・リーダーのタッチUI対応は、2012年11月にリリースされたNVDA 2012.3がおそらく最初のものだったと思います。
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