メルマガ第25号を発行しました!

こんにちは!
「AccSellメールマガジン」第25号が発行されました!

第25回の内容は

[連載] 中根雅文の「全盲のコンピューター利用に関する四方山話」
第25回:草の根BBS
[連載] 植木 真の「JIS X 8341-3:2010 『逆引き』徹底解説」
第24回:JIS X 8341-3:2010 実践 <その16> 順序
ポッドキャストこぼれ話
2013年9月4日配信分から

の3本です!

2013年9月4日(水)に配信したポッドキャスト内で泣く泣くカットしたけど、やっぱりお伝えしたいあの話をAccSellメール・マガジンで紹介しています。

ポッドキャストこぼれ話: 2013年9月4日配信分から

このコーナーでは、ポッドキャストで配信できなかった、「配信からこぼれてしまった」話、でも興味深い (かもしれない) やり取りを紹介します。

今回は、iOSアプリケーション開発者の梅本 暖さんをゲストにお迎えしてお送りした、9月4日に配信した第27回で配信できなかった話の中から、以下の二つの話題を紹介します:

  • iOSアプリでアクセシビリティーを確保するのは難しいことなのか?
  • 「シンプルなUI」とは?

それでは、ポッドキャストと合わせてお楽しみください。 (文中敬称略)

iOSアプリのアクセシビリティー

中根: iOSアプリをVoiceOverに対応させようと思った場合にやらないといけないことって、結構大変なものですか?

梅本: それはですねえ、究極にすごい専門化しようと思ったらまあ大変なんだろうと思うんですけど、ほとんどの場合は対応も簡単だけど、そういう機能の存在自体があまり知られてないのかもしれません。単純に、標準の、デフォルトっていうんですかね、標準のアプリの作り方してて、Appleの用意してるボタンとかを使うと、元々アクセシビリティーに自動的に対応されるんです。iPhoneの標準のパーツっていうのがあって、標準の動きとか標準のボタンとか、それを使えば勝手にアクセシビリティーに対応するんです。

izuizu: すごい、それは誰がすごいっていうとAppleがすごい?

梅本: Appleさんがすごいんです。

izuizu: へえー!

中根: じゃあ、気にしなきゃいけないのは、例えばWebでいうと画像にaltを付けるみたいな、そういうラベル付けみたいなところは自動的にはできないから、ちょっと気を遣わなきゃいけないなってくらいなものですか?

梅本: そうですね。で、気を付けないといけないのは、標準から外れて自分でボタンを作ったときとか、画像をボタンにしたときとか、ラベルを付ければ、それだけで全然違うんです。で、ラベルを付けるってのは、1行でできるんですよ。ラベルを付けるのは、プロパティーっていうんですけど、ラベルを付けて文字を書くだけ。このボタンは、例えばキャンセルボタンですよとか、そういうラベルを付けるだけなんですけど、それだけでもうかなり変わるんです。それはもうすごい簡単。

中根: まあ、実はそれはiOSに限らず、ほとんどのプラットフォームで標準のライブラリーを使うと結構アクセシビリティーが高いものが自動的にできちゃうってことがあって、Windowsなんかもそうなんですよね。Microsoftの標準のライブラリーを使ってコーディングすれば、それこそそういうラベルとかってのは意識しないといけないですけど、まあ大丈夫なんです。ところが、それが見た目が気にくわないからっていってちょっとこぎれいなライブラリーとか持ってきて使ったりすると、とたんにアクセシビリティーが下がったりってのはあるんですよ。Webの世界でいうと、普通にsubmitボタンをinput要素で作ればいいのに、見た目が気にくわないとか、ちょっと動作が気にくわないからってJavaScriptでやってアクセシビリティーがなくなっちゃうっていうのとすごくよく似た話で......。

植木: 似てますねえ。

中根: やっぱりなんでも標準でできるものはなるべく標準でやるってのは結構重要なポイントで、iOSでもそういう意味では同じってことなんですよね。

梅本: そうなんです。それを知ってから、前にも増して標準のコンポーネントをできるだけ使おうと、カスタマイズとかするんだったらアクセシビリティーが悪くならないように気を付けながら作ると。

中根: 実際標準のもの使った方が開発も楽じゃないですか?

梅本: そうなんです。僕、楽だから使ってるってところもあるんですけど(笑) 見た目よりかは、みんなが慣れてるものを使って、そういう見た目とかよりも他のインタラクションの使いやすさとか、そういう重要なところに時間を使おうっていう思想で、まあ全部に時間をかけるわけにもいかないので、っていうのもありますね。

中根: まあ、あとバグも出にくいですよね、標準のものを使うと。

梅本: そうなんですよ。バグも出にくいですね。

中根: 安定したユーザー体験をもたらそうと思うと、実はそのほうが良くて、Webでいえばページの遷移だったりとか、どういうタブ分けをするかとか、そういう部分の、情報の見せ方とか機能の見せ方とかを工夫した方が、たぶん使いやすさとか魅力につながってくのかなあっていう気はしますよね。

梅本: そうなんですよ。

植木: ラクに、早く、より多くの人に!

梅本: そうなんです。だからデフォルトを使う良さってのが、アクセシビリティーを知ればもっと高まりますね。今までだったら、iOS6までだったらデフォルトを使うとちょっと古くさい感じだったんですけど、今度出るiOS7だったら結構デフォルトの見た目が良いんで、だからデフォルトでとりあえず作ってリリースしてデフォルトをベースにやるってのは、さらに意味があるかなあと思います。

izuizu: そうですね。あとは例えばデザイナーさんであれば、デフォルトを知って、デフォルトでいかに見た目を良くするかってことを研究するってのも一つの方向ではありますよね。で、どうしてもデフォルトだとダメなところだけ何かカスタマイズして......。で、カスタマイズするんであれば、ちゃんとそのあとの面倒も見てあげなさいよってことですよね。

植木: 今良いこと言ったね!

izuizu: うん、自分で言うのもなんやけど (笑)

梅本: まあやっぱり、全部デフォルトだったらつまらないので、ビジュアルに良さを求めるアプリとか、いろいろ方向性があるんですよね。

izuizu: そうですよね。それはもう、Webサイトでも同じですよね。

つづきはメルマガで……。

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