こんにちは!2017年11月8日(水)にAccSellメール・マガジン第125号を発行しました!
- [連載]中根雅文の「全盲のコンピューター利用に関する四方山話」
- 第106回: 視覚障害者と読書 (6)
- [気まぐれコラム]植木 真の「海外出張 アクセシぶらり旅」
- アメリカ サンフランシスコ編
- [連載]山本和泉の「解説放送レビュー:観たり聞いたり歌ったり」
- 第19番組目: NHK『みんなの体操』
[連載]中根雅文の「全盲のコンピューター利用に関する四方山話」
第106回: 視覚障害者と読書 (6)前回まで、アナログな点字図書や録音図書、そしてこれらのデジタル化についてお話ししてきました。今回からは、(ようやく)電子書籍に関して紹介します。
現在では、視覚障害者と電子書籍といえば、主にAmazonのKindleとEPUB形式の話になるのですが、その話をする前に、電子的な形での書籍アクセスについて、これまでの連載でお話ししたことと重なる点もありますが僕が経験したことを紹介します。
電子書籍的なものとの出会い
今で言う電子書籍とは随分と違ったものですが、僕が初めて電子書籍的なものに出会ったのは、パソコンを使い始めた直後の1990年代初めのことでした。たぶん当時はまだ「電子書籍」などという言葉すら存在しなかった時代です。
今後あらゆるデータが電子化され、やがて書籍も電子化される、そうなれば僕が独力で読むことのできるものがものすごく増えるはず、そんなことを考えるきっかけになったのは、CD-ROMで提供されている辞書に出会った時でした。その時見たものは、当時使っていたMS-DOS用のスクリーン・リーダー、VDM100では使えそうにない代物だったのですが、やがて状況が改善するのではないかと漠然と考えていました。
また、ソフトウェアのマニュアルが紙ではなくテキスト・ファイルで提供されていたり、C言語の開発環境のマニュアルがテキスト・ファイルではなかったのですが電子的に提供されていたりといったものに触れる度に、今で言う電子書籍に対する期待は僕の中でどんどん大きくなりました。
まずは辞書から
そんな中、1992年頃にソニーがデータディスクマンという製品を発売し、またこの製品向けに「電子ブック」と呼ばれた複数のタイトルが登場しました。これについては連載第24回で少し詳しく書いていますので、こちらをご覧ください。
電子ブックの登場直後、僕はいくつかのタイトルに飛びついて大いに活用しました。
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