メルマガ第119号を発行しました!

こんにちは!2017年8月9日(水)にAccSellメール・マガジン第119号を発行しました!

[連載]中根雅文の「全盲のコンピューター利用に関する四方山話」
第103回: 視覚障害者と読書 (3)
[寄稿]みんなでやると、面白い! ~翻訳作業とアクセシビリティ~
株式会社ビジネス・アーキテクツ 太田良典

[連載]中根雅文の「全盲のコンピューター利用に関する四方山話」
第103回: 視覚障害者と読書 (3)

前回 (第117号掲載)は点字図書のデジタル化についてお話ししました。今回は、録音図書のデジタル化について紹介します。

アナログ時代の録音図書

連載第101回 (第113号掲載)でも紹介しましたが、録音図書というのは本の内容を人が朗読したものを録音したものです。この時にも触れましたが、僕が子供の頃だった40年くらい前にはカセットテープが使われていましたが、その前にはオープンテープが使われていました。

また、日本でそういうことがあったのかどうかは分からないのですが、アメリカではソノシートも使われていました。正確なところは分かりませんが、ソノシートが使われていたのは議会図書館が製作していた様々な雑誌を配布するためだったようです。僕がアメリカに留学していた1980年代の後半でも、まだソノシートは使われていて、全盲の友人の家に遊びに行った時にそんな雑誌をソノシートで聴いた記憶があります。雑誌の場合、多くの人に同時に配布する必要もありますので、媒体のコストや輸送の際の取り扱いの容易さなどを考えてのことだったのではないかと想像しています。

ちなみに議会図書館が製作していた雑誌というのは視覚障害者向けの雑誌というわけではなくて、一般向けに販売されていた雑誌を音訳したものでした。1度だけそういった雑誌のリストを見たことがありましたが、たしかPlay Boyといったタイトルもあったように記憶しています。当時は随分驚いたものですが、今考えてみると視覚障害の有無にかかわらずあらゆる情報へのアクセスを保障しようという考えがあったのだろうという気がします。

さて、それでカセットテープを使った録音図書ですが、点字図書に比べればかさばらない媒体ですが、そうはいってもやはりそれなりにかさばるものですから、一般的なものとは異なる方式を採用して、1冊の本に要するカセットテープの本数が少なくなるような工夫がされていました。これについて詳しくは、連載第20回で紹介していますので、こちらをご覧ください。

アナログ時代の録音図書製作

僕自身は録音図書製作の経験がありませんので、ここからの話はこれまで聞いた話や僕の推測であることをまずお断りしておきます。

録音図書製作は、基本的には書籍の内容を朗読したものを録音するだけです。とはいえ、この点についてはたぶん次回触れることになると思いますが、読み間違いがないように下調べをしたり、録音後の音声を確認する校正作業なども必要で、それほど単純なものでもありません。

つづきはメルマガで……。

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